ドン・キホーテと関家具のゲーミングチェアは2万円。安価と高性能の源泉は、ドンキのルーツ“泥棒市場”から続く理念。そして家具屋としての怒り

ドン・キホーテと関家具のゲーミングチェアは2万円。安価と高性能の源泉は、ドンキのルーツ“泥棒市場”から続く理念。そして家具屋としての怒り

 ドン・キホーテがゲーミング家具業界に参入する。取り扱い商品を作るのは家具卸売業界で売り上げ日本一の関家具。

広告

 総合ディスカウントショップのドンキが、関家具のゲーミングギアブランド『Contieaks-コンティークス-』(以下、コンティークス)とタッグを組んでしまった。

 これはかなりの大ごとなのでは。協業内容を教えてもらうため、ミス・ユースケは関家具の東京ショールームにやってきた。

※取材は感染対策を徹底したうえで行い、撮影時だけマスクを外しています。

目次閉じる開く

イチからどころか、ゼロから作る

ドン・キホーテさんがゲーム業界に参入すると聞いて、こういうことかなーと思ったんです。ちょっと見てほしいんですけど。

ゲーミングドンペンくんです。

そんなことしないで。

両端の丸いやつから倒さないとダメージが通らないボスキャラみたいですね。

 “ゲーミング○○”と聞いてLEDぎらぎらのビジュアルを思い浮かべる人は多い。ドンペンくんがLEDをまとったらかわいいと思うのだが、いまのところ光るグッズは出ないらしい。

 ドン・キホーテと関家具によるゲーミング家具ブランドの名前は『produced by Contieaks』。ゲーミングチェアから展開するということで、ひとまず見せてもらった。

 ゲーミングチェアは一般的なオフィスチェアより機能面が充実しており、オットマンなしモデルの相場はだいたい30000~40000円ほど。はっきり言って安いものではないが、ドン・キホーテなら驚かせてくれるはず。

 だって、キャッチコピーが”驚安の殿堂”だから。驚くほど安いと書いて驚安(きょうやす)。激安に代わる新しい言葉を作るほどの自信に満ちている。

オットマン付きで27000~28000円とか?

19900円[税別]です。

 「は?」と声が出た。

 30000円ほどの製品をもとに、別の機構も加えたチェアが税込で20000円ちょっと。時空がねじ曲がっていないか。

価格は最初から決めていたんですよ。20000円を切るのは絶対。その価格でハイスペックなモデルを販売できないかというのがスタートでした。

価格に合わせて設計するじゃないですか。それなりにいい感じにまとまったんですけど、野田さんは「これではダメです」とバッサリ。おもな要望としては、

じつは合皮よりもジャージ生地のほうが原価が高いんですよ。価格が上がる要素しかない。

ここに“20000円を切る”も加わるんですよね。鬼じゃん。

でも、2社でがんばったら作れちゃったんです。

急展開すぎる。アニメのクライマックスだってもっと段階踏みますよ。

 ありものを結集するだけでは野田さんの求めるチェアは作れない。フレーム構造や素材といったこれまでの概念をいったん横に置いて、イチから作る必要がある。

 関家具はどんな裏技を使ったのだろうか。

新たに工場を探してきました。

イチどころかゼロからだった。

中国の工場にもがんばってもらいました。「ここを削ると安くなりますよね」って理詰めで説明して。

工場の人、きっと「アイヤー」って言ったでしょうね。

 これ以上ないほどの正攻法である。そんな力技ありかよ。

 “製造ラインを整理して効率化を図る”とかそういうレベルですらない。工夫を重ねて、最終的には“25000円~30000円で売っても遜色のないレベル(山本さん談)”のチェアを作り上げてしまった。

 ドン・キホーテの野田さんとしては“単なるお安いグレードの製品”というイメージにはしたくなかったそうだ。取引相手が実績豊富な関家具だからスパルタなやりかたが成立したと言える。

 ところで、シンプルな疑問がひとつ。内部構造や素材を変えるとはいえ、それで1万円以上も安くできるものなのだろうか。製品としてのランクがそうとう下がるような気がするのだが。

もともと『コンティークス』通常モデルは値段に対してオーバースペックなんですよ。フレームもアームレスト(肘置き)も強固なものを採用していますし、座面のモールドウレタンもお高めです。

『produced by Contieaks』を2万円内に収めるとなったとき、どこかで妥協する覚悟はあったんです。「どうしようかなー」と悩みながら適正グレードの素材を使って修正していったら、すごくいいものができてウケました。

ウケるな。

 ただ、それでも価格交渉はぎりぎりまで難航したらしい。お互いに信頼し合っているとはいえ、双方ともに最大限の利益を目指す必要がある。それがビジネスというものだ。

こちらとしても関家具さんの熱意に胸を打たれまして。

 「……420円の値上げを決断いたしました」 

ドン・キホーテさんが価格に厳しいのはよくわかりました。

 スペック的に通常の『コンティークス』にかなわない部分はもちろんある。とはいえ、ふつうに座る分には気にならないレベルだ。自宅で別のゲーミングチェアを使っている僕が座っても違和感はない。

 僕は“ゲーミングチェアに詳しいから”という理由でこの記事を請け負ってるというのに、それでいいのだろうか。不安になってきたので、いったん休憩させてもらう。

インタビュー最中に横になる人っているんですね。

オットマン(足置き)があると体を伸ばせて楽ー。

ガチなゲーマーの方には不要かもしれませんけど、ドン・キホーテのお客さんはライトユーザーも多いと思いまして。リラックスできる仕様は外せなかったんですよ。オットマンなしの他ブランドさんと差別化もできますしね。コストが上がることはわかっていましたけど。

やっぱりここに鬼がいるな。

同じくらいの価格帯でデスクとラックも販売します。デスクが19900円[税別]で、シェルフ(棚)が10000円[税別]。

幅は少し小さめの89cmにしています。通常のゲーミングデスクだと120cmくらいが多いんですけど、ノートPCを使ったり在宅でお仕事をされる方はコンパクトなほうがいいだろうと。

 やや小ぶりなサイズのデスクは、シェルフとの組み合わせで真価を発揮する。天板に固定してもいいし、横に置いてもいい。高さをデスクと合わせて奥行きを広げるように設置することもできる。

メインのアイテムは揃ったかな、と。追加ラインアップも検討中です。デスクに付随するワゴンなのか、まったく別のアプローチでクッションなのか。『コンティークス』の名前を冠した別のアイテムでもいいと思うんですよね。

“家にある具”すべてを扱うつもりなので何が来ても対応可能です。

全盛期のイチロー並みの守備範囲。

箱が小さいと価格が安くなる

価格を抑えるにあたって重要なポイントがあります。

 「箱が小っちゃいんですよ」

箱?

 ゲーミングチェアはけっこう大きい。したがって箱もかなりでかいのだが、『produced by Contieaks』は標準的な箱より1~2回りほど小さかった。

 箱が小さければ船便のコンテナにたくさん入る。1便でたくさん運べれば輸送コストを抑えられ、それだけ価格も下げられる。「輸送費ってけっこうばかにならないんですよ」と、山本さん。

 あまり気にしたことはなかったが、「たしかに!」と納得せざるを得ない。

どうやって小さく梱包しているんですか?

ゲーミングチェアの背もたれって、車のシートみたいに包み込む構造になってるものが多いですよね。角度が狭すぎると大柄の人が入らないし、広すぎるとホールド感がない。その塩梅をうまく調整して、できるだけフラットに近づけました。そうすると箱を薄くできるんです。

キャスター部分も工夫してます。5本足のスポークは完成品だと幅が69~70cmくらい。それだとうまく収まらないから組み立て式に替えています。コストは少し上がっちゃうんですが、輸送費の節約で打ち消せてますね。

企業努力。

いまは鉄鋼の価格が世界的に上がっているんですよ。ぎりぎりまで価格交渉できたのはドン・キホーテさんの販売力も大きかった。これだけ売るから(工場側には)何とか価格を抑えてほしいと。

うちも特別に無理をしているわけではないですし、順当に消化できると思います。ものがいいですからね。

なるほど。大量仕入れの約束があったから理解してもらえたんですね。「工場側に無理ばかり言って単なる下請けいじめじゃねーか」と思ってました。

そんな社会問題を抱えていたらこの記事を公開できません。

 ドン・キホーテは日本国内におよそ400店舗を展開。まずは100店舗ほどで『produced by Contieaks』を取り扱い、様子を見つつ販路を広げていく予定もあるそうだ。

 家具類を通販で買うのは怖い、まずは見て試したいと考える人は多いと思う。今回の取り組みによって、ドン・キホーテが約100ヵ所のショールームになったとも言える。

 そして、野田さんは販売側の立場から箱の小ささを絶賛していた。

ドン・キホーテの買い場(世間一般で言う売り場のこと)は多くの商品をギュっと圧縮して陳列しているので、コンパクトな設計はありがたいです。店舗の什器とほぼいっしょのサイズ。90cmのゴンドラにピタッとはまるのは気持ちいいですね。

「ピタッとはまるから気持ちいい」って商品への誉め言葉として聞いたことないな。

ドン・キホーテと関家具のゲーミングチェアは2万円。安価と高性能の源泉は、ドンキのルーツ“泥棒市場”から続く理念。そして家具屋としての怒り

 箱の小ささは購入者にとっても大きなメリット。でかいゲーミングチェアはたいていのショップで後日配送対応になるが、『produced by Contieaks』の箱は軽自動車のトランクにも入るサイズである。

ドン・キホーテさんはロードサイドや駐車場の広い店舗も多いので、ゲーミングチェアがほしくなったら車で乗り付けてすぐに持ち帰れるんですよ。

24時間営業の店舗なら“夜中に突然ゲーミングチェアがほしくなった”というニーズにも対応可能です。

 おれたちはコンビニ感覚でゲーミングチェアを買っていいのだ。箱が小さいから玄関から運び込みやすく、すぐに組み立て可能というのもいい。

 その昔に流行った「24時間戦えますか」というキャッチコピーは我々への問いかけだったのである。

 禁忌とされていたものが解禁されると、人は大きな高揚感に包まれる。「そんな人いる?」というツッコミを忘れるほどに興奮した。

ゲーミングチェアRTA(リアルタイムアタック)で圧勝できますね。

次回のRTA in Japan(※)で競技タイトルに加えてほしい。

※RTA in Japan:ゲームのクリアタイム(実時間)を競い合う、日本最大級のリアルタイムアタックイベント。

ドン・キホーテに“高品質家具”のイメージがない

 ここまで話を聞いておいてなんだが、ずっと気になっていたことがある。ドン・キホーテと高品質家具のイメージが結びつかないのだ。

そもそもドン・キホーテさんって家具を売ってましたっけ? パーティーグッズ屋さんですよね。

違います。いや、パーティーグッズも自慢なんですけど。

今年の売れ筋パーティーグッズはなんですか?

新商品もいろいろ出てますけど、やっぱり定番ものは強いですね。

パーティーグッズを深堀りしないでいいですから。

 ドン・キホーテのキャッチコピーは“驚安の殿堂”。対して、個人的な関家具のイメージは“いい家具を少し高いお値段で売る家具屋さん”。

 失礼を承知で言わせてもらうと、ドン・キホーテは安売りイメージが強すぎるのだと思う。ミスマッチというかバッティングしているというか、とにかく違和感があった。

そこなんですよ。

ドン・キホーテさんに高品質のイメージがないこと?

ナチュラルに弊社をディスるのやめてもらっていいですか?

家具を買いに行こうとなったときに必ず名前が挙がる企業がありますよね。たとえば、ニトリさんですとか。我々インテリアチームとしては、そういう選択肢に入っていない自覚はたしかにあります。

正直、僕もそう思います。

家具業界の中でネームバリューのある関家具さんと組めば、“安い”だけじゃなくて“いいものが安く買える”というイメージにもつなげられる。そういったことにも期待しています。

お互いにすごくメリットを感じていると思います。関家具はピンキリなんですよ。19800円のダイニングセットから1億円の1枚板テーブルまである会社なので。

売り出しかた的に、ユースケさんが言う“ちょっといいもの”のイメージが先行しがちなんですけど、本当は量販店さんのチラシに載るような家具もいっぱい扱ってるんですね。そういったお客さんの要望に合わせるノウハウをゲーミングチェアに落とし込んだのが今回の施策。

 野田さんは「インテリアコーナーはあまりいい場所にないんですよ」とも言っていた。

 ここまで来ても相変わらずドン・キホーテに家具のイメージはないものの、言われてみれば店内のジャングルの奥で見たことがあるような……。

がんばって! 思い出して……!

記憶喪失になった幼なじみ?

 通路に所狭しと商品が並ぶドン・キホーテは、店内を歩きながら宝探し感覚を味わえるお店だ。何となく遊びに行ってあれもこれも手に取るのが楽しい、という人は多いはず。

 一方、大型の家具はふらりと入って衝動買いするものではない。「いいベッドあるじゃん。ちょうどほしかったんだよなー。これください」なんて豪傑は三国志にも出てこない。いたら秒で中原を平定する。

 目的を持って買いに行く家具はお客さんが能動的に探してくれるから、奥のほうに陳列されているのだろう。もしくはシンプルに、家具を買うつもりがないから目に入ってもスルーしていたか。

この記事でドン・キホーテさんに家具が売ってることに気づいた人は、急に目に留まるようになるかもしれない。RPGのフラグ立てみたい。

安価と高性能の両立の裏側にあった“家具屋としての怒り”

 ドン・キホーテに家具が売られていることを胸に刻み、見えないものが見えるようになった。クリアになったその瞳で、今度は別方面に踏み込みたい。『produced by Contieaks』誕生のきっかけについて教えてもらうことに。

私、ドン・キホーテに入る前は家具の専門店に務めていたんですよ。そこで関家具さんと取引がありまして。

 関家具とドン・キホーテは触れ合うことのない異業種だったが、野田さんが入社したことで接点が誕生。話しているうちにeスポーツ関連の商品を作りたくなったのがスタートだという。

 「低価格帯の製品も作りたかったんですよ。もともと」と、山本さん。

広い価格帯の製品があるのはいいことだと思います。市場には安くて売れているゲーミングチェアもありますよね。どういう作りなのか個人的にも興味があって、買ってバラしたりしてるんですけど、

 「中には本当にひどいものもあるんですよ」

もちろん安くていいものもあるはずです。ただ、私が調査した範囲では、新品なのにフレームが錆びていたり、ちゃんと溶接されていなかったり、そういったものもありました。安いからと言って見過ごせません。フレームが折れたら危険ですからね。

めちゃくちゃ怒ってるじゃないですか。

怒りをパワーに変えるタイプだ。

だから、近い価格帯で作りたかったというのはありますね。よくわからないブランドのチェアじゃなくて、ドン・キホーテさんで『produced by Contieaks』を買ってもらえばWin-Win-Winになると思って。

生地にも気を付けたいので、ボーケンさん(※)の強度試験を通しています。すぐ毛羽立ったり色褪せたら悲しいですからね。紫外線やアルカリ性・酸性の汚れにつけて変色が少ないとか、摩擦や水濡れで傷みにくいとか、すべての項目で4以上(5段階中)を取ってます。

※ボーケン:一般財団法人ボーケン品質評価機構。天然繊維や化学繊維素材などの試験を行っている。

 関家具が安価な高品質モデルにこだわったのは、社会的な意義によるものなのかもしれない。家具を扱う人間として、少なくとも自分が納得できるクオリティーの製品を使ってもらいたいのだろう。

安くて高品質なわけですよね。これが流行ったら『コンティークス』の通常モデルが売れなくなったりしませんか?

ぶっちゃけ、少し不安です。

何でそういうことしちゃうの。

冗談です。ここからステップアップしてほしいんですよ。耐久性にも機能性にも自信はありますけど、『コンティークス』通常モデルにはかなわないと思います。『produced by Contieaks』の保証期間は1年(一般的に1年を保証期間とする家具は多い)。買い替えるときに1ランク上のモデルを選んでいただければ。

『produced by Contieaks』のウリはコンパクトさにもありますから。ふつうにゲームする分にはいいけど、たとえばゲーム配信をするならPCを2台置きたいから広いデスクがほしい。そうなったら関家具さんのモデルを選べばいいので、食い合うことはないと思いますよ。

ドン・キホーテの原点は“泥棒市場”

お話を聞くにあたって、ドン・キホーテさんのことを少し調べたんですよ。いろいろエピソードが出てきた中で、いちばん好きなのがこれです。

店名に“泥棒”ってつけるセンス、すごくないですか? 僕なら絶対思いつかない。

コンビニも23時で閉まっていた時代なのに泥棒市場は24時まで営業。狭い店内でも商品を見つけられるようにPOPで説明。いまはどこも当たり前にやってることですよね。常識にとらわれることなく、そのときに必要なものを提供する理念みたいなものがあったんだろうなと。

 そしてもうひとつ。

 これはテレビ番組『タモリ倶楽部』で取り上げられて広く知られるようになった社風だ。

 通常、小売店では店長クラスや会社の上層部が商品発注を管理するもの。だが、ドン・キホーテではアルバイトにもその権限があるらしい。まじか。

本当です。たとえば関家具さんがお店側に「こういう商品はどうですか?」と営業をかけて、現場のスタッフが納得したらすぐに仕入れられます。

実際はチームリーダーに相談するでしょうけどね。それでも(上層部の承認を得るよりは)だいぶ早いと思います。

 ほかにも、現場が「『produced by Contieaks』を拡販するために値引きしたい」と言ったら、わりとすぐにできるそうだ。スピード感がすごい。

 「他店が500円で売っていたら450円にしたい。権限があればすぐに下げられますから」と、野田さん。ビジネスとしてはそれが効率的だ。

 “偉い人が売りものを管理する”は他者の常識である。倫理と法に反しない限り、そんなものに縛られる必要はない。“現場スタッフの判断は正しい”という信頼が感じられる関係はすてきだと思う。

 なお、前述の『タモリ倶楽部』は“変な発注をして売れ残った商品”がテーマだった。それもまたドン・キホーテらしくておもしろい。

スピード感と言えば、当社の社長も似たようなことを言っていますね。“朝令暮改”って言葉があるじゃないですか。“朝思いついたことを夜に改めるのは愚者のやること”という意味ですけど、いまの市場は朝令暮改が当たり前だと。

 要するに、よりいい案を思いついたらすぐに方向転換したほうがいいということ。社内の風土が似ているからこそ、コラボもスムーズに進んだのだと思う。

ということは、今シーズンはゲーミングデバイスを多く並べようみたいな判断もあり得るんですか?

もちろんです。最近の家電チームはマウスやキーボードに力を入れてますね。(『produced by Contieaks』ゲーミングチェアの)グリーンは家電チームの要望で作りましたし。

ん? 仕入れだけじゃなくて商品開発にも関わっていると?

家電チームの方々から「Razerさんの製品を扱っているのでグリーンも作ってほしい(※)」というオーダーがあったんですよ。社内の意見に便乗して1色追加できました。ラッキー。

※グリーン:シンガポールに拠点を構える大手ゲーミングデバイスメーカー・Razerは、イメージカラーがグリーン。

『produced by Contieaks』のつぎなる一手は“ゲーミング学習デスク”という可能性

 『produced by Contieaks』は扱いやすいエントリーモデルとして作られたことは理解した。野田さんは「ゲームを遊ぶうえで、ひとまずは必要最低限のラインアップ」としており、つぎの仕掛けが気になるところ。

お子さんの学習机の代わりにゲーム向きのデスクを買うような流れもあるみたいです。家具メーカーの学習机市場からの撤退が相次いでまして、大学生が使うようなデスクで勉強する子は増えているらしくて。

子ども向けのゲーミングチェアがほしいという声もありますね。「子どもが『フォートナイト』を始めたからチェアとデスクを買いたいけど、何を選んでいいかわからない」ですとか。

へぇー。たしかに、お子さんにはなおさらちゃんとしたイスに座ってほしいですもんね。成長してからもカスタマイズをして使い続けられるデスクなんていいのでは?

ゲーミング学習デスク……。

 野田さんはアイデアを噛み締めるようにつぶやいた。スピード感と安さを持って展開する『produced by Contieaks』のつぎなる一手は何なのか。楽しみで仕方ない。

記事制作協力:バーボン津川