【中国入国後、14日間の隔離期間をレポート】空港での検査体制、パトカーに先導されての移動など、中国政府、海外からの渡航者に厳重対処  | やまとごころ.jp

【中国入国後、14日間の隔離期間をレポート】空港での検査体制、パトカーに先導されての移動など、中国政府、海外からの渡航者に厳重対処  | やまとごころ.jp

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、世界各国との往来が厳しく制限された2020年。中国にある日本企業の駐在員家族であり、やまとごころでリサーチなどに携わるメンバーが、旧正月の休暇を日本で過ごすため帰国したまま上海に戻れなくなっていましたが、11月末にやっと戻ることができました。中国へ渡航する前の手続きや、入国してからの2週間の隔離期間の状況をレポートします。

・渡航日:2020年11月26日
・搭乗便:中国国際航空 CA930 東京成田16:55→上海浦東19:20
・渡航者:大人1名、子ども2名、計3名(駐在員である夫はすでに2月に上海へ戻っている)
・隔離ホテル:上海市長寧区 全季上海虹桥吴中路酒店
現在、中国は海外から入国した一般人は基本的には、隔離ホテルの一つに滞在しなければならない。
子連れ等は、2泊3日程で自宅隔離(自宅に他の人がいない場合、もしくは、既に家に居る人も同じ期間一緒に隔離を受ける)に変更できる場合もあり。

【渡航前日までの手続き】

・10月頭の国慶節後に帯同家族(同行配偶者および未成年子女)ビザを申請→10月末にビザが発給される。
・駐日中国ビザ申請センターは11月2日、ビザ申請条件を、中国の地方政府発行の招聘状を持つ本人らに限定すると発表。9月から認めていた帯同家族を対象から外した。10月末にビザが発給されていたのでギリギリ渡航が認められる。 

・11月8日より、中国向け飛行機搭乗に「PCR検査及び抗体検査」の陰性証明が必要となる。
フライト2日前(48時間以内)の証明書が必要な為11月24日に中国大使館指定検査機関にてPCR検査及び抗体検査を受け、11月25日に結果を受けとる。

QRコードをスキャンし個人情報を入力、それが直接証明書へ反映される。家族3人分入力で時間がかかるが、日本も思いのほか進んでいて安心。陰性証明書は翌日17時~18時以降発行

PCR 33,000円+抗体5,500円+英文文書料11,000円=49,500円/人

【成田空港への列車】

・「成田エクスプレス」は6月1日以降、朝、夜のみ運行。
・「京成スカイライナー」は5月1日以降、2本に1本運行の間引き運転。

【成田空港での、出国までの手続き】

11月26日、フライトの3時間前にカウンター到着。列に並ぶ前に、スタッフに「陰性証明」コピーの提示を求められる。コピーを取っていなかった為、空港内のローソンまで走り印刷。
「陰性証明」コピーを見せると、「中国海関出入境健康申報」を人数分入力するよう言われる。スタッフは、日本語、中国語で対応。入力、送信後、最後に出てきたQRコードをスクリーンショットで保存しておく。

▲スマホ内、wechatのアプリから「中国海関出入境健康申報」を入力。英語版をスキャンすると、日本語入力を選べる

これが終わると、やっとカウンターの列に並べる。チェックイン後、検温で終了。スタッフに素早く自動ゲートに案内され、パスポートをかざすだけで出国終了。指紋も、出国スタンプもなし。

搭乗ゲートの航空会社スタッフは全員防護服。搭乗時間少し遅れて搭乗開始。先ほど登録した「中国海関出入境健康申報」の最後のQRコードを見せ、手首での検温、搭乗ゲートを超えると、除菌ティッシュを渡され、手を拭くよう指示有り。

【飛行機内、CAは全員防護服】

搭乗率は8、9割。日本人、中国人半々の印象。防護服の乗客も1、2名いたが、他はほぼマスクのみ。CAは全員防護服で、CAによる飲料の提供もなし。座席前のポケットに水のペットボトルが1本ずつ入っていた。イヤホン貸し出しもない。現地時間18:30頃、予定より30分以上早く到着。前から3列ずつ飛行機を降りる。

▲機内食はシンプルな弁当スタイル

【入国審査:上海浦東空港】

降機後、順路通りに進み、成田空港で登録した「中国海関出入境健康申報」の確認。中国にあてたものなので、「入境」にチェックが必要だったところ、私が日本からの出国と勘違いし「出境」にチェックを入れていたばかりに、入力しなおし。浦東空港のスタッフは、全員防護服。屋外のプレハブへ移動しPCR検査を行う。

順路に沿って通常通りの入国審査、荷物を受け取り。「空港入境旅客情報登録」申請後、最終ページに表示されるQRコードのスクリーンショットを人数分保存。

▲「空港入境旅客情報登録」申請後、表示されるQRコードは、その後、随時提示を要求される

【居住区に分かれて隔離ホテルへ】

上海、その他に分かれ、上海は更に居住区ごとのエリアに分かれて進む。「空港入境旅客情報登録」のQRコード、パスポート、搭乗券を提示。14日間ホテル隔離、もしくは7日ホテル+7日自宅隔離かを伝える。日本に関係のある人は、同じ区に住んでいる人も多い為、長蛇の列。確認が終わったら隔離ホテルまでのバスが来るのを待つ。床に座って何時間も待つことがあると聞いていたが、人数分椅子が用意され、室内なので寒くもない。パンと水の提供があり、スタッフは皆親切。言葉の分からない人にも、英語と中国語で何とか分かる様に説明してくれる。バスは2時間後の23時半だと聞こえてくる。

▲居住区ごとに分かれ、隔離ホテルまでのバスの到着を待つ

22時半過ぎ、名前を呼ばれ15名位ずつバスに乗る前の手続きへ。最後は皆ついてきてと言われ、名前の確認もない。エレベーター利用時には、密にならない様、スタッフが配慮。パスポート裏に「空港入境旅客情報登録」のQRコードを貼られ、一瞬外を歩いてホテル行きバスに乗る。

バスの下に自分で荷物を積み込み、席は自由。前2列は座れない様になっており乗車率は50%程。出発は結局23時半。パトカーに先導され、大型バス2台で隔離ホテルへ。

【ホテルでの隔離生活がスタート】11月27日~12月2日

▲ホテル入口には、「隔離酒店。清勿入内(隔離ホテル、入らないで)」と張り紙

日付をまたぎ11月27日深夜0時30分、隔離ホテルとなる「全季上海虹桥吴中路酒店」に到着。空港から一緒にバスで来たスタッフと、ホテルに居たスタッフが防護服で書類①健康状態情報登録表、②3人1部屋承諾書、③3日に1回のPCR有料承諾書、④自宅隔離申請書を配布。更にホテルチェックインの為、QRコードをスキャン、人数分のパスポート情報等を入力。ホテルのwifiがこの時点から入る。「健康状態情報登録表」の右上に部屋番号が記入されており、忘れない様写真に取るよう言われる。スタッフは2人だけなので、配られる書類が足りなかったり、言葉が分からなかったり、皆で助け合うようにして、せかされているわけではないのに、大急ぎで記入、入力を済ませる。

バスを降りると、スーツケースが泊まる階ごとに分けられてあり、自分の分があるか確認する。

裏のドアからホテル内へ。暗く湿った裏階段から6、7階まで登る。順番に部屋に入るので、部屋の前の廊下で待っている様言われるが、言葉が分からなかった日本人に、即座に携帯に中国語で吹き込み翻訳させていた防護服スタッフに感動した。

▲部屋ごとに宿泊説明書、ゴミ袋、水に溶かして使う消毒用タブレットが入った紙袋を渡される

1人部屋の日本人で、スタッフが開けたら掃除がされていなかったり、鍵が開かなかったり、部屋を交換した後、やっとスタッフが私たちの所へ来て、部屋に入る。鍵はスタッフが持っているのでもらえない。スーツケースは、消毒された後、エレベーターの前に運搬され、取りに行く。部屋には、飲料水550ml x 24本、wifi、タオル類、スリッパ、湯沸かし器、コップ類、ドライヤーあり。

▲部屋の外の机に置かれる

11月27日、食事提供3回、検温2回/毎

朝8:00 ノックされ、廊下の机に朝食が乗っている。ゴミ袋の補充も廊下机の上。

10:00 ノックされ、検温。寝ている子どもを起こそうとすると、入っていいかと、部屋の中まで入ってきて検温。相手は防護服、慌ててマスクをつけようとするが、全く気にしていない。

10:30 廊下消毒11:30 昼食 14:00 廊下消毒16:00 検温17:30 夕食

ゴミはまとめて黄色の医療廃棄物のゴミ袋に入れ、消毒用タブレットを溶かした水で湿らせてから、外袋をしっかりと縛り、毎日19:00までに廊下に出しておく。

【中国入国後、14日間の隔離期間をレポート】空港での検査体制、パトカーに先導されての移動など、中国政府、海外からの渡航者に厳重対処  | やまとごころ.jp

歯ブラシとトイレットペーパーは、自分でエレベーター前まで取りに行って良い。子供があまり弁当を食べないので、フロントへ電話して1つ減らしてもらう。ホテル代、弁当代共に自費。

▲このような食事が日に3回部屋の外に届けられる。左が朝食、右は昼食

11月28日、午後には自宅が隔離仕様に

10:00 自宅マンション居住委員会から携帯に電話あり。一番早くて明日マンションに戻れるので、今マンションにいる夫はどうするかと聞かれる。私たちがマンションに戻るタイミングで、ホテルに出ると伝える。驚いたことに、自宅で隔離期間を過ごすと伝えた日の午後には、部屋の前に「隔離中」の紙が貼られるなど隔離仕様に整えられた。

翌日にはホテルのフロントから、今日から家に帰れるとの電話がある。現在、家にいる夫が12月2日からホテルへ出るので、12月2日に家に戻りたい旨を伝える。

12月2日、自宅での隔離生活へ

▲自宅への移動も防護服を着たスタッフが対応

9:00過ぎの検温時「自宅隔離告知書」をもらい、10時までに荷物を用意するよう言われる。同時にフロントから、6泊7日、3人で2,580元(約41,280円)だが、何で支払うかと確認の電話が入る。支付宝(アリペイ)で支払う旨伝え、携帯の支付宝画面で支払いを押し、出てきたバーコードナンバーを読み上げると、支払い完了メッセージが届く。

10:00 防護服の女性が、大きな荷物をエレベーターに乗せるよう案内。人間は来た時と同じ、裏階段から外へ。スタッフが荷物をバスに乗せてくれ、他の2人の日本人と共に消毒のにおいのする大型バス乗車。他に、乗用車のお迎えも来ていた。フロントでの発票発行に時間がかかり、バス乗車の防護服スタッフが、毎度の事なのだから、ちゃんとしてと言っている。

10:15 ホテル出発。今回はパトカーの先導はなし。

【隔離生活の後半は自宅で】12月2日~12月10日

自宅マンションの大きな門の前でバスを降りると、地区の防護服スタッフがお出迎え。自分の棟までは荷物を押しながら歩いて向かう。棟の下に、防護服のドクターと他のスタッフも待機している。私たち3人+防護服スタッフ4名でエレベーターに乗り、エレベーター内で検温。自分で玄関を開け、荷物を中へ入れ、ホテルで発行された「自宅隔離告知書」と日本で取得した「陰性証明書」を見せる様言われる。ドクターと、1人のスタッフはここで帰って行く。
「健康状況情報登録表(日本語版)」「自宅隔離観察承諾書」を記入。書類は、内容を確認して、全てビニールのかかったスタッフの携帯で写真撮影。「健康状況情報登録表」のみスタッフが持って行き、他の原本は自分で保管する。

自宅隔離期間も部屋を出てはいけない、検温は一日2回、ゴミは玄関前に毎朝8時半までに出し、デリバリーは8-17時の時間帯が可能だが直接は受け取らず玄関外に置かれる。違反した場合は法律で罰せられる旨説明受け、居住委員会作成のマンション隔離wechatグループへ入る。監視カメラが設置されており、「この家は隔離中、12月11日解除予定」との紙も入口の壁に貼られている。

▲監視カメラが設置されておりドアを開けるたびに、ピッと音がして反応

12月4日、慌てて臨時宿泊登記書を登録

「臨時宿泊登記書」が必要と言われ、登録していない事に気づく。中華人民共和国出境入境管理法第39条第2項の規定により、「外国人がホテル等の宿泊 施設以外のその他の住所に居住或いは宿泊する場合、投宿・入居開始から24時間以内に 本人或いは宿主がその地域を管轄する公安機関に、登記手続をしなければならない」とされています。

去年から、公安機関へ出向かなくてもオンライン申請ができるようになった為、慌てて家族分登録。

12月9日、最後のPCR検査

朝8時、予告なく検査員が自宅へやってきて最後のPCR検査。私は鼻と喉から、子どもは喉のみ。

12月10日 「健康観察解除告知書」を受け取る

中国に入国後14日間の隔離期間を経て、新型コロナウイルスに感染していなかったことを示す「健康観察解除告知書」を防護服姿の医療スタッフから渡され、各々が手に持たされ顔写真を撮られる。12月11日午前1時に隔離が解除される旨が書かれた紙には、最後のPCR検査陰性の結果が付いている。

「健康観察解除告知書」を写真に撮り、マンションの隔離wechatグループへ送り、居住委員会へ知らせる。

玄関前に置いた日本からの土産を友人が受け取りに来たのを、カメラで見られ、居住委員会より私の携帯に即電話が入る。私が外からの物を非接触で受け取るのは可能だが、我が家の物は汚染されている可能性があるので、絶対に外に出してはいけない。

隔離wechatグループで、「あなたは防疫規則に違反した為、1時間以内に対処法を連絡します」と名指しで書かれていた人もいた為、注意して過ごさねば。

12月11日午前1時 隔離解除

隔離解除された翌日には2週間ぶりに部屋の外へ、マンションの地下1Fまでゴミ捨てに行った。マンションの1Fには、この棟のどの部屋の人が、いつからいつまで隔離中かが貼ってある。

【中国での生活に欠かせない随申码】

「随申码(健康コード)」とは、新型コロナウイルスの予防管理を強化するため、健康状態をQRコードに表したもの。中国の衛生健康部門が、公安などから収集した個人情報を分析し、リスク状態を3色に表して一目で確認できるようにしてある。このQRコードを使うことにより、集団感染が起こりやすい公共施設の出入りを、効率的に管理することができるようになっており、今や中国での生活に不可欠なものとなっている。

▲緑、黄、赤の3色で健康状態が示される

3色で健康状態を表示

緑:異常がない、医学管理措置を解除している人
黄:重点地域から上海に来て14日未満の人
赤:医学管理措置が解除されていない、退院が確定していない、疑いが排除されていないなどの人

外国人も使える支付宝(アリペイ)、中国人限定のWechatのミニプログラムなどのアプリから、個人の健康状態を登録。緑色のQRコードが出ると入境健康登録や公共施設の「出入り証明書」として利用することができる。

最近の上海では、電車に乗る時は見せる必要はないが、特定の建物に入る時に見せる必要が有る。上海日本人学校では、再登校を始める際に「本人または親の緑の随申码」と「健康観察解除告知書」の提示が必要となる。

また、12月1日から、日本から中国へ行く乗客は搭乗に「健康コード」の提示が必要となった。

隔離解除されるも赤色のまま…

12月11日 午前1時に隔離が解除されたので、早速のアリペイに紐づけられた健康コードをチェックしてみたものの、緑色になっていない。隔離解除と同時に緑色になったという他の人の話も聞いていたので、すぐさま画面下のフィードバックから昨日発行された「健康観察解除告知書」を添付して送信する。

同日14:11、「まだ隔離中になっている情報が一部に有る為、上海市政府宛にメールで健康観察解除告知書を送ってください」とのメッセージが携帯に入る。

12月12日 隔離解除から丸一日強経ってから、遂に健康コードが緑色に。外に出て、万が一どこかで、健康コードの提示を求められたら、赤色だったら大ごとになるが、これで安心して外出できるようになった。

【補足】

日本でも上海でも関わったどのスタッフも既にコロナ対策に慣れており、慌てた様子もなく、何回も同じ質問を受けたであろうことも丁寧に答えてくれた。

上海に着いてからは、全ての情報が即座に共有されており、自宅マンション居住委員会など、今まで連絡を取ったことが無い所から電話がかかってきて、対応の早さに驚いた。

ホテル隔離中、一度も部屋のテレビを付ける事が無かった。子供の年齢が高い事もあるが、wifiが繋がり娯楽用に持参した携帯3台、タブレット1台、PC2台、任天堂スイッチ、トランプ、UNO、ボードゲームで享受できるので、テレビを付ける必要が無かった。ニーズの変化を感じた。

ホテルから自宅隔離になったら即、日本で食べ損ねた丸亀製麺と中国のクミン香る串焼きをデリバリー。家から一歩も出れなくても、コロナ以前からデリバリーで全てのものが手に入る日常であったので全く問題はなかった。「臨時宿泊登記」、健康コード問い合わせ等も、全てオンラインで可能だった。